最近、地震や豪雨による水害など、自然災害が増えていますよね。
災害が起こったときに一番大切なこと、あなたは何だと思いますか?
「地域のみんなで助け合うこと」少なくとも私はそう感じました。
7月29日、今回初めて地元町会(貝塚町会)の防災訓練に参加したときの様子を記事にまとめてみました。
防災活動拠点って何ですか?
今回参加した訓練の正式名称は「貝塚中学校 学校防災活動拠点訓練」参加者数89名。
<避難所である貝塚中学校 岩崎校長先生と。 訓練の最中で緊張している私(医療班のゼッケン付き)>
貝塚中学校に避難する町会、地域の方々の訓練ということです。
貝塚中学校に避難する町会は3つ、中馬込宮ノ下町会・中馬込貝塚町会・馬込浅間町会。(中馬込いこいの家は中馬込貝塚町会に所属しています)
災害が起こった時に、協力しあう最も身近な地域ということになるのですね。
<貝塚中学校に続々と集合>
地域ごとに災害時の動き方が違う!?
避難する拠点(施設)ごとに防災計画が違うワケですから、動き方、訓練のやり方も違います。
中馬込貝塚町会 眞下会長は熱く語ります。
「実際に災害が起こったときに、役に立つものじゃなきゃいけない」
「指示、命令してくれるひとが、いつもその地域に居るわけではない。そこに居る人たちが、自動的に動けるシステムを作らないと意味がない。」
「パニックになっているときでもそれを見て、順番にこなすだけで避難所が機能する、災害対策本部が設置される。そんなマニュアルを作った。今回は、それをやってみて、試すときなんだ」
さて、結果はどうだったのでしょうか?
自動化と役割分担の効果とは…
朝、8時半。災害が起こったという想定。地域のひとりひとりがまずは自分の周りの状況を確認。
それを指定の書式に記入して貝塚中学校に集合しました。
これによって、地域の要救助者、火災状況等の情報が一気に災害対策本部に集約されました。
すばらしいシステムです。ただ逃げるだけでなく避難所を拠点として地域全体で助け合う。
そのためにはまず、情報が大事なんですね。
避難所に着いたら各班ごとに分かれて中学校の中の点検。
<「避難所に入る前に点検」と指示を飛ばす眞下会長>
私は医療班だったため2人1組で1階の点検を行いました。
ところどころに紙が貼ってあります。
「窓ガラスの割れ」「蛍光灯の落下」「防火扉のゆがみ」
これらをチェックリストに記入するため気が抜けません。
点検が終わると情報班にそれを伝えました。
中が安全であることを確認したらようやく避難所に入ります。
開会式が終わったあとに、各班ごとの任務を実施します。
医療班は教室に毛布を敷いて居住スペースの作成。何人収容できるか、実際に検証もしました。
<60人分の毛布を敷きました!>
情報班は避難者名簿の作成や緊急電話の設置、衛生班は仮設トイレの設置、生活物資班は炊き出し(実際にお湯を沸かして、アルファ化米でご飯を作っていました)自警団、消防団・消防署とも連携しています。
役割が明確なので、短時間で効率的に避難所が機能しました。
<お馴染み 心臓マッサージとAEDの使い方>
<上着で担架を作れるんです>
防災訓練の総評
閉会式で眞下会長はおっしゃいました。
「マニュアルがあるからこそ、もっと自分から動けるはず。
今回やってみて、つまずいた部分があったはずです。
それを必ずメモしておいてください。それを解消していくマニュアルを作り上げていきますから」
地域で助け合うということは、気持ちだけでは実現しない。
こうした、具体的な取り組み(マニュアル作りやその検証)がなければ、動けないのが正直なところではないでしょうか?
安全・安心を得るためには、かなり努力が必要。そう実感できた防災訓練でした。
それを実践されている町会や関係者の皆様を目の当たりにして地域のありかたを勉強することができました。
正直な感想。こんなに実用的な訓練は初めてです。
また、この訓練が終わったあとに食べたアルファ化米が美味しかったのは、達成感のせいでしょうか?
<炊き出しで作っていたアルファ化米。いこいの家に戻って食べたらおいしかったです!>
中馬込いこいの家に着任し、眞下会長から防災訓練にお誘いいただき、本当にありがとうございました!
訓練終了後、眞下会長と2ショット 二人とも汗だくです
9月19日の反省会がどうなるか?楽しみにしつつも身の引き締まる想いです。
中馬込いこいの家 館長 畑中 秀夫